視線入力や声で家電を操作する方法【介護対策としてのスマートホーム化】

ALS 患者がなるべく「自分1人でできることを増やしたい」と考えたときスマート家電化は非常に有効な選択肢です。 

症状が進んでくると、スイッチひとつ押すのでも位置が高いとしんどくなり、リモコンを持ち上げるのも一苦労です。最終的にはそれらもできなくなるでしょう。そうなった時、声や視線入力で家電が操作できると「自分でできること」が一気に増えます。

アレクサ(Alexa)に声でお願いするだけでなく、視線入力のまばたき一つで家電を操作することも可能となります 

出来るようになる事
  1. 電気をつける
  2. エアコンつける
  3. テレビをつける、チャンネル変える
  4. ホットカーペットつける
  5. パソコンの起動
  6. カーテンを6時半に自動で開ける

※パソコンの起動は視線入力ではできません

古い家電でも大丈夫です、扱える家電の条件から見ていきましょう。

操作できる家電の条件

操作できる条件は3つ。

1.リモコンで操作できる家電
2.コンセントを挿すとすぐ動く家電 

Alexa(アレクサ)対応の家電

このどれかを満たせば操作可能です 。

「コンセントを挿すとすぐ動く」という意味は、例えば、手で弱から強まで設定できるタイプのホットカーペットでコントローラーを強にしておき、コンセントを抜いた状態からコンセントを挿すと温めが開始するような「通電で動く家電」の事を言っています 。

さらに欲を言えば「 3.Alexa 対応の家電」であればよりデリケートな操作が可能となります。

必要なもの 

スマートスピーカーは家電との連携に定評がある Alexa(アレクサ) を選定。スマートリモコンは拡張性を重視してSwitchBot(スイッチボット)を選びました。残りは相性を考えてスイッチボット製品で統一しました。

SwitchBot(スイッチボット)シリーズはラインナップが充実していて、拡張性が◎です。将来、人感センサー・カメラ・ スイッチを押す器具なども追加可能です。

SwitchBotホームページ 商品一覧

特定の家電だけ声や視線入力で操作したい

操作したい家電がAlexa対応家電だけあれば、Alexa(スマートスピーカー)さえあれば、声で操作可能です。switchbot製品はいりません。

対応している家電は増えてきています。

仕組み

操作する家電は、全てSwitchBot製品(ハブミニ、スマートプラグ、カーテン)経由でSwitchBotアプリに登録します。登録された家電はSwitchBotアプリで、外出先など、どこからでも操作可能となります。

その「SwitchBotアプリ」を「Alexaアプリ」と連携させることで、Alexaに話しかけるだけで家電の操作が可能となるのです。

その他、SwitchBotアプリには次のような機能があり、ライフスタイルに合わせ、自由にカスタマイズできます。

  • シーン
    複数の家電の操作をまとめる機能。例えば「全部つけて」とひとこと言うだけで、照明・エアコン・テレビ・ホットカーペットをまとめてつける事が出来ます。
  • タイマー
    指定の時間に自動操作する機能(例:カーテン開ける・エアコンつける)
  • センサー連携
    温度センサーや人感センサー(別売り)をきっかけに家電を操作することもできます

我が家の設定、実現できている事

最終的な我が家の設定をサンプルとして載せますので参考にしてください。

我が家で実現できている事
  1. LED照明のON/OFF
  2. エアコンのON/OFF
  3. ホットカーペットのON/OFF
  4. パソコンモニタのON/OFF
  5. パソコンの起動
  6. テレビのON/OFF
  7. 1から4を「全部つけて」の一言でつける
  8. 1から4を「全部けして」の一言でけす
  9. カーテンを6時半に自動で開ける
  10. カーテンを18時に自動で閉じる

また、簡単にですがセットアップの流れを説明します。詳細は説明書や他の解説サイトを参照ください。

①スマートフォンにSwitchBotアプリとAlexaアプリを入れる

GooglePlay、アップルストアからインストールしてください。

②SwitchBot製品(ハブミニ、スマートプラグ、カーテン)の説明書に従い各々セットアップ

説明書の通りにやれば、簡単にできます。wi-fi に繋がり、SwitchBotアプリに登録されます。

③SwitchBotハブミニを使い、リモコンのある家電をSwitchBotアプリに登録する

これも説明書の通りにやれば、簡単にできます。以下が我が家の登録完了状態です。

  1. ハブミニ(リモコン)
    照明×2
    エアコン
    テレビ
  2. スマートプラグ×3
    パソコン
    ホットカーペット
    パソコンモニタ
  3. カーテン×2

④Alexaを説明書に従いセットアップし、Wi-Fiに接続し、「Alexaアプリ」にセットアップしたAlexa を登録する

これも説明書の通りにやれば、簡単にできます。

⑤SwitchBotアプリで「シーン」を作成する

「シーン」とは複数の家電操作をまとめる便利な機能です。

下の画像が我が家の登録内容。各家庭のライフスタイルに合わせて登録してください。工夫はAlexaアプリの方で解説します。注:パソコンの起動はここでは登録しない。

⑧Alexaアプリに「シーン」を呼び出す定型アクションを登録する

定型アクションとは Alexa アプリの複数の操作をまとめる機能で、先ほど作った「シーン」も利用できます。

Alexa アプリでは、次のようなことができますので、ここで味付けをして操作を完成させます。

  • Alexa へ話しかける言葉、応答の言葉をカスタマイズ
  • 5秒待機など家電操作の間が取れる
  • Alexa 対応家電をより細かく操作できる

工夫している点を解説します。

テレビの操作

テレビのリモコンを見ていただくと分かると思いますが、電源ボタンは一個しかありません。なのでテレビが消えてる時に電源ボタンを押すと当然ついてしまいます。これが「全部消して」などの要求の時に弊害となります。

 つまりテレビを見てない時に「全部消して」と命令するとテレビだけ着いちゃうんですね。

これが Alexa対応のテレビであればオンとオフを Alexaアプリでは命令できますのでそれを「全部消して」「全部つけて」に組み込みます。

全部つけて、消してへの活用

先ほどのAlexa対応のテレビのオンとオフを「全部消して」「全部つけて」に組み込みます。

先ほど作った「シーン」の「全部消して」と「全部つけて」を使いつつ、テレビはAlexaアプリでは命令の合わせ技となっています。注:パソコンの起動はここに登録しないほうが良い。

パソコンの起動

パソコンを声で起動するにはいくつか設定が必要です。

まず、パソコンが通電で起動するように設定変更する必要があります。パソコンにより違うので曖昧な表現になってしましますが。。BIOS画面に入り、「Advanced」や「Setting」タブにある「AC Power Loss Restart」 もしくは「ac電源切断後の復帰」探し、この項目を「電源ON」にすると通電でPCが起動するようになります。

次に、パソコンの電源で使うスマートプラグに、上の画像のような「オフ⇒5秒待機⇒オン」の設定をします。理由はパソコンをシャットダウンしてもスマートプラグは通電したままだから。一度オフしてからオンしないと通電扱いにならないからです。

参考サイト:「アレクサとスマートプラグだけでパソコンの電源を入れる方法

Alexa へのフレーズを複数登録する

下の画像のように、言いそうなフレーズを複数登録しておきます。

Alexa対応家電の詳細操作を定型アクションに組み込む

上の図の「リビングのエアコンの設定教えて」はAlexa対応家電のエアコンだからできる操作です。これを定型アクションに組み込めます。アクション追加時に下図左の画面で「カスタム」を選ぶと右の図のようにフレーズを入力できます。

パソコンを瞬き一つで喋らせる方法

ステップ1.視線入力

すみません、まだ私も準備中です。
Coming Soon

このサイトの方式を試す予定です。

視線入力・視線制御でWindows10パソコンを使いこなす

ステップ2.パソコンに喋らせる

①バッチ作成

メモ帳を開き、次のソースを張り付けます。

@echo off
set keyword=アレクサ,,,
set word=%1

PowerShell -command “$x=New-Object -ComObject SAPI.SpVoice ; $x.Speak(\”%keyword%%word%\”)”

それを「アレクサ.bat」などのバッチ形式で保存してください。

②命令を喋らせる

・保存したバッチを右クリックでショートカットを作成。

・できたショートカットを右クリック→プロパティ。

・喋らせる言葉をリンク先にダブルクォーテーションで囲んで入れます。
  例:D:\アレクサ.bat “電気つけて”

・ショートカットのファイル名を「電気つけて」に変えておきます。
 ショートカットはデスクトップなどアクセスしやすいところに配置すると便利。

③命令を喋らせる

・ショートカットをダブルクリックすれば、「アレクサ、電気つけて」とパソコンがしゃべり、アレクサが動いてくれます。

・同様の手順で「アレクサ.bat」のショートカットを作り、コマンドを増やしてください。

・視線入力ができるようになれば、ウインクひとつでこのバッチが実行できるようになります。

おまけ スマート家電化のメリット

介護対策からは離れますが、その他のメリットを上げておきます。

  • 何でもタイマー化できる
    6:30にカーテンの開閉、エアコンONなど家電の動きで生活リズムが作れる
  • 外出先から家電の消し忘れをチェックできる
  • カメラを使えば外出先から家の様子をチェック
    ペットの様子も見れます
  • 人感センサー、照度センサーで照明オン・オフ

最後に

一つ一つは簡単ですが、やはり使いこなすにはコツがいります。

特にALS患者にとっては早め早めの取り組みが「吉」だと思います。

ALS 症状進行による困りごと

次の記事では、私のALSの進行による様々な困りごとに対する対策をまとめています。当てはまる方は参考にしてみてください。

現場からは以上です。

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