自分がALSだと意識し始めた頃、今後の自分の計画を立てる上で、個人ブログなどにアップされている進行の経過の情報が物凄く参考になりました。
ALSは人により進行が全然違うのでサンプルケースから自分に近いケースを当てはめるしかないのです。
今度は、私の経過を載せますので参考にしてください。
発症年齢 :40代前半
性別 :男
発症部位 :左腕(⇒右腕⇒足⇒首)
ALS経過 1年目(2019年1月~12月末)
2018年末~2019年初め
左腕が挙がり辛いことに気づく、周りからは四十肩なんて言われていた。
2019年6月
フードコートでお盆を持つ手が震える。左腕の力が弱まったのが原因のようだ。意識的にストレッチなどをするが、全く改善しない。
町の整形外科に行くが、診断つかず。
ALS経過 2年目(2020年1月~12月末)
2020年8月
左腕の違和感がひどくなり、食堂のお盆が重く感じるように、前回と同じ町の整形外科に行くが診断付かず。大きな病院に行くことになった。
このころから、夜中や朝起きた時に、足がつることが多くなった。
2020年8月中旬
大きな病院の整形外科受診。左腕のみ痩せていることを指摘され、神経内科に回わることになった。
2020年9月
神経内科で筋電図を取ったところ左腕の神経に異常が認められる。右腕や足など他の部位は正常、経過観察となる。ただ、「ALSの疑いあり」と言われた。
初めて病気について調べ、愕然とした。
2020年11月
時々、足や腕の筋肉がピクッと震えている事に気づく。調べるとALS患者によくみられる症状。
2020年12月
ALSについてブログなどを見あさる。いくら調べてもALSが治ったという信頼できる前例はなく、有効な治療法も薬もないようだ。。
ALS経過 3年目(2021年1月~12月末)
2021年2月
左腕だけでなく、右腕にも衰えが見えたことからALSが確定的に。入院しての確定検査を進められる。
2021年3月
家族に告知。日常を終え、粗いながらも生活の見通しをたて、「死ぬまでにやりたいこと」を実行し始めた。
2021年5月
GW明けに検査入院。
ALS以外病気の可能性を排除する検査の後、ALSが確定した。主治医に見込みを聞いたところ「年内で左腕が上がらなくなり、来年の今頃は車いす」との回答。
2021年7月
障害者手帳を取得した。4級だった。
手の力が弱まり、ペットボトルのキャップがあけずらい。お盆が持てない、フードコートや食堂には行けなくなった。
2021年09月
手の可動域が減り、だんだん着替えが辛くなってきた。体が十分に洗えない。足の爪がうまく切れない。
介護保険の手続きに入った。
2021年11月
介護保険 要介護1認定。
初めての「介護」を受ける。まずは週2日、自宅に来てもらう。
1日はリハビリ。もう一日は出来なくなった事の補助。十分に洗えなくなった体を洗ってもらう。爪を切ってもらう。
いよいよ「障害者」としての生活が始まる。
2021年12月
ついに足にも影響が出始める。歩くのが遅くなり、人の流れについていけない。躓くことも多くなる。また、首の力が弱り、頭を持ち上げるのに苦労するようになった。
重いコートが着づらい、ワイシャツのボタンがはめるのに時間がかかる。
毎週のように行っていた低山登山も危ないのでやめた。
ALS経過 4年目(2022年1月~12月末)
2022年2月
マスクをつけて歩くと少し息苦しい気がする。 朝目覚めると息苦しい時がある。
早すぎる。気のせいか?
2022年3月
派手に転び、 肋骨にひびが入って、肺が片方しぼむ大怪我をする 。手術で自然気胸を発見、息苦しさの原因は ALS ではなく気胸だった。
足腰は弱ったが、呼吸はむしろよく調子良くなった。
2022年5月
何かにつかまらないと歩けなくなる。 一人で移動するためには歩行器か車椅子が必要に。一人で外出できないので会社に事情を説明し完全リモートワークにしてもらう。
2022年6月
医者より肺活量が低下傾向なので、胃瘻の手術をやっておいた方がいいと言われる。急なことで決心がつかなかったため、次の検査でさらに低下したら実施とさせてもらった。
2022年9月
秋服になり、1人では着替えられなくなる。
着替えられないので1人でお風呂に入ることもできなくなる。
歩行器の使用も難しくなり、移動するときはバーにつかまりながら歩くか車椅子。
2022年11月
家で介護できなくなった時に入居する施設の見学を始める。
起き上がりが厳しくなってきたので電動ベッドを導入。
ALS経過 5年目(2023年1月~2023年12月)
2023年1月
家で捕まり歩きしている時に転倒。
一気に弱り、 食事とトイレも介助が必要な状態になる。
2023年2月
滑舌がだんだん悪くなってくる。介助を受けて口から食べられているが咳き込むことが多くなる。
肺活量の低下から胃瘻の手術が決定。
2023年3月
胃瘻手術。
呼吸機能の低下から寝るときだけマスクタイプの呼吸器をつけることに。
坐骨神経痛による足の痛みに悩まされるようになり、ロキソニンの服用を開始。
2023年5月
足腰が弱り、介助を受けても風呂に入るのが厳しくなってきた。寝たまま風呂に入れてくれる、出張入浴サービスの利用を始める。
2023年6月
自宅を出て施設での生活を始める。
(特定施設入居者生活介護の指定を受けたサービス付き高齢者向け住宅)
腹圧の低下から定期的に下剤を飲むようになる。
2023年9月
嚥下機能の低下から口からの食事は中止、3食胃瘻からの経管栄養となる。
さらなる呼吸機能の低下から日中もなるべく呼吸器をつける事に。
ベット中心の生活となる。
ALS経過 6年目以降(2024年1月~)
202x年xx月
完全に喋れなくなる
ほぼ寝たきりとなる
202x年xx月
呼吸が苦しくなってきた。
気管切開の選択の時が迫る。
20xx年xx月
死亡
ALS経過 6年目以降(2024年1月~) Ver.2
202x年xx月
ほぼ寝たきりとなる
202x年xx月
ALS の治療薬が開発される。
ALS で失った運動神経を回復させる方法が発見される。
202x年xx月
電動車椅子で移動し、自分でパソコンが扱えるまで回復。
補助ロボット技術の発達で歩けるようになる。一人で普段の生活が送れるようになる。
最後に
勢いあまって、寝たきりや死亡まで書いてしまいましたが、別に未来を悲観しているわけではありません。
起こりうる未来として、前向きに備えるために「想定」しているだけです。
視線入力など準備を整え、本記事は可能な限り定期的に更新する予定です。
ALSの相談
ALSの相談先についてまとめました。
死にかけた話
2022年、3ヶ月ほどの間に二度死にかけています。 私のような事態に陥らないために、チェックしてみてください。
こちらも一歩間違えばどうなっていたか。
ALS 症状進行による困りごと
次の記事では、私のALSの進行による様々な「困りごと」に対する「対策」をまとめています。当てはまる方は参考にしてみてください。
現場からは以上です