ジョン・メリウェザー | ライブドアショックの黒幕 |失敗を失敗と思わず失敗

ジョン・メリウェザー

日本では余り知られていませんがこの方、 ウォール街で「伝説の債券トレーダー」として知られている人物です。

メリウェザー
メリウェザー

すでにあるものを回すことには、それほど高い価値はない。
今までにないものを作り上げていかなければいけない

知る人ぞ知る、最強のファンドLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)を立ち上げた人でもあります。

また、日本の株式市場に大ショックを与えたライブドアショックの黒幕とも噂されています

凄い人なのですがこの人何度も何度も失敗しています。

しかし、なぜかこの人は何度失敗しても再起できています。

なぜこの人だけが生き馬の目を抜く(やな言葉ですね)投資の世界で復活できるのでしょうか。

その謎をその経歴を振り返りながら考えます。

ソロモンのジョン・メリウェザー

ソロモンのジョン・メリウェザー

1947年生まれのメリウェザーはシカゴで育ちます。
父親が会計士、母親は教育委員会で働く、厳格な両親のもとで育ちます。

成績優秀(特に数学)だったメリウェザーはゴルフのキャディのバイトがきっかけで金持ちの会員に気に入られ大学への奨学金の道が開けます。

大学を出ると1年間高校で数学の教師をし、ビジネススクールを経てソロモンブラザーズに入社し、メキメキ頭角を現し債券取引のトップトレーダーとなります。

その頃の活躍は、同僚が出版したベストセラー「ライアーズポーカー」という本にまとめられ、この本は彼を一躍有名にします。

管理者としても優秀だったメリウェザーは数学教師だった経歴を生かして、大学の学者をトレーダーに招き入れます。

男の商売トレーディングにはインテリ連中は不要と言われていた中でメリウェザーのチームは異色を放ちます。

ただ、その成績は圧倒的でソロモンの収益の半分をメリウェザーのチームが稼ぐほどでした。

しかし順風満帆だったメリウェザーに突如不幸が訪れます。

部下が米国債の入札で不正を働き、その責任を取らされあっさりソロモンブラザーズを首になってしまいます。

(1度目の失敗)

LTCMの失敗

チームLTCM

失意のメリウェザーですがそのまま終わりませんでした。

ソロモン時代の元部下たちをひとり、またひとりと引きぬき、新たなファンドを立ち上げます。

さらにノーベル経済学賞の受賞者の教授2人にFRBの副議長まで加えた、最強チームを作り上げます。

それがロングタームキャピタルマネジメント、通称LTCMです。

最強に思えたチームですが、ロシア危機の影響でわずか4年で破綻してしまいます。

(2度目の失敗)

その真相については別記事で詳しくまとめていますので興味のある方はご覧になってください。

LTCM後のジョン・メリウェザー

メリウェザーはLTCMの閉鎖後に2つ目のヘッジファンド、「JWMパートナーズ」を設立します。

ただ、このファンドも10年ほどでリーマンショックの影響で破綻。

(3度目の失敗)

その後、2010年に3目のファンド「JMアドバイザーズ・マネジメント」を立ち上げました。

(4度目のチャレンジ)

今のところ破綻の情報は入っていません。

ライブドアショックの黒幕

ショック

さて、話は少しもどります。

2006年1月16日に個人投資家に人気で株価が絶好長だった「ライブドア」が証券取引法違反の容疑で、強制捜査を受けます。

事件を受けて17、18日の日経平均株価は1000円以上値下がりします。

財産を失った個人投資家から堀江貴文社長に対する非難の声がやみませんでした。

しかし、この一連の暴落には黒幕がいたとの噂があるのです。

そう、その黒幕こそジョン・メリウェザーです。

共犯者は、ゴールドマン・サックスとマネックス証券

日経平均が突如暴落したのは マネックス証券 が『ライブドア株の担保能力をゼロにする』と発表したのがきっかけ。

この瞬間に、ヘッジファンドや外資系証券が、猛烈に売ったことが確認されており、日経平均はその時点から1000円以上も下げた。

実は、マネックス証券の松本社長はかつてソロモンブラザーズ証券に勤務していたことがあり、ソロモンブラザーズの副会長だったジョン・メリーウェザーとも親交があります。

また、松本社長はゴールドマン・サックスにいたこともあり、点と点は繋がります。


ゴールドマン・サックスの情報網でライブドアへの強制調査をキャッチし、松本氏やジョン・メリーウェザー氏とともに売りを仕掛けた。

ホリエモンはただ利用されただけなのでした。

このチームが儲けた額は100億円以上にもなるといわれています。

17日にジョン・メリーウェザーが緊急来日していたことも、この噂の信憑性を増しています。

なぜ彼だけが何度も再起できるのか

なぜ

ジョン・メリウェザーとはどんな人物なのでしょうか。

一言で言うと「好感を抱かざるを得ない人物」だそうです。

自分はあれこれと質問してしゃべるのを客に任せる。話の聞き上手タイプだそうです。

人を押しのけるのが当たり前の業界にあって、その人柄の奥ゆかしさ際立っていました。

思うに彼の優れたところはトレーディングの技術ではないのではないでしょうか。

「最強の人たらし」

それがジョン・メリウェザーという人なのではないでしょうか。

何度失敗しても彼のチームメンバーは再集結していますし、通常失敗した人物には資金が集まりませんが、彼がファンドを立ち上げるたびに、その人脈から資金を集めてきてしまいます。

なぜか彼を信じてみたくなってしまう、そんな魅力が彼にはあるのではないでしょうか。

そして、彼の失敗の本質とはその能力がゆえに、失敗を失敗と思わない「反省しない」事なのではないでしょうか。


彼は大きな金融危機では失敗しています。

2010年以降かれのファンドは破産していないのは、彼が成長したのではなく、ただ単に世界経済が平穏だったからなのではないでしょうか。

周期的にそろそろ彼のファンドが破綻する時も近いような....

当たらない事を祈ります。

(おわり)

タイトルとURLをコピーしました