2019年5月4日、ホリエモンロケット – MOMO3号機が日本の民間ロケットとしては初めて宇宙空間に到達しました。
このニュースを目にした方は多いのではないでしょうか。
本記事は、MOMOの打上げ成功に至るまでのホリエモンのロケット開発の苦労の歴史と宇宙ビジネスの夢についてまとめました。
見ていただけるとこれから数十年続くであろうのホリエモンのロケット開発をワクワクしながら見守れるようなります。また、宇宙開発というのはもはや夢の世界出来事でなく私たちの生活の進歩に密接に関わってきています。
未来を知ると言う意味でも必須の内容となっております。ぜひ最後までご覧ください。
- ホリエモンロケットの開発の歴史が知りたい。
- 宇宙ビジネスってなんなの?
- 宇宙に行くとなんかいい事あるの?
これらの疑問が解決します。
ロケット開発のキッカケ
ロケットを開発を始めたきっかけはなんだったのでしょうか。
さっそく見ていきましょう。
始まり
「1人乗りの小型宇宙船を一緒につくらないか」
2004年11月、ホリエモンを一躍時の人とした球界参入騒動が、後から出てきた楽天の新球団決定によりおわったころ。
(さらに、次のニッポン放送買収劇の準備をしていた頃)
アニメ製作会社の仲介で、SF作家の笹本祐一と漫画家の「あさりよしとお」らが堀江のもとを訪れ、ロケット開発に勧誘。
元々宇宙に興味があったホリエモンは快諾、こうして「ホリエモンロケット」作りが始まった。
最初の組織名は「なつのロケット団」。
2006年にSNS株式会社(SNSは旧商号「指紋認証システムズ株式会社」から)が加わり、拠点を千葉県浦安市に移して、ロケットエンジンの開発を始めました。
ロシアで詐欺にあう
最初は、手っ取り早くロシアからロケットを購入することを検討していました。
当時、ソ連の崩壊で宇宙技術が格安で売りに出されていた経緯もあり、ロシア製の宇宙船「アルマズ」を利用した宇宙プログラムに投資。
しかしこれが大失敗!
投資していたエクスカリバー・アルマース社が購入した宇宙船が展示意外につかえない代物だったのです。
もう自分たちでつくるしかない!
ここから本格的な手探りのロケットエンジン開発が始まった。
ちなみに、堀江さんは2014年にエクスカリバー・アルマース社に対して投資資金(56億円)の変換を求める裁判を起こしています。
✓ アポロ計画
宇宙と言えば始めて人類が初めて月に降り立ったアポロ計画が有名ですよね。
その疑惑についてまとめていますので興味のある方はどうぞ。
ホリエモンのロケット開発
2011年、地道な実験の結果、初めてロケット「はるいちばん」の打ち上げの準備が整いました。
当初は2011年3月12日に予定されていましたが、前日に東北地方太平洋沖地震が発生延期となり、3月26日に改めて実施し、打ち上げは見事成功。
4月26日これから言う時にホリエモンはライブドア事件の裁判で懲役2年6ヶ月の実刑判決。
6月20日、東京高等検察庁に出頭します。
でも、プロジェクトは止まりませんでした、獄中のホリエモンと連携もしながら打ち上げは続けていきます。
ロケット名 | 打ち上げ日時 | 結果 | 実験内容 |
なつまつり | 2011年7月23日 | 成功 | 海上回収技術の確認 |
ゆきあかり | 2011年12月17日 | 成功 | テレメトリの受信及びコマンドの送信試験 |
いちご | 2012年7月28日 | 部分的成功 | 高度への飛翔と回収実験、改良型回収機構 |
06年の逮捕直後の一番つらい時期に東京拘置所に仲間が差し入れたのはロケットのエンジンの設計図。
釈放された堀江はプロジェクトに没頭していきます。
出所直後の「ひなまつり」打ち上げ試験
2013年3月27日朝、2年近くを過ごした長野刑務所から仮釈放。
翌日、北海道・十勝平野の南に位置する大樹町に向かいました。
社名も「インターステラテクノロジズ」へ改め、 大樹町 がホリエモンロケット開発の拠点となっています。
通算5度目のロケット、「ひなまつり」の打ち上げ試験が行われるのです。
3月3日に予定されていましたが大雪で延期になり、ホリエモンの出所に合わせるような形になりました。
しかしホリエモンの出所を祝うかのようなタイミングで行われた打ち上げは、失敗に終わりました。
2013年3月29日7時36分、打ち上げコマンドを送ったが機体は離床せず、発射台上で焼損してしまったのです。
手作りのロケット作りは苦難の連続でした、完全にセルフメード、さらに安さを追求しているので、いくつもの壁を超える必要がありました。
- エンジンの部品を町工場に作ってもらう
- 部品をホームセンターで買ってきて自分達で加工
- 工具さえも自分達で作成
- 液体酵素がエンジンに届く前に蒸発してしてしまう
スカウト
「ひなまつり」の打ち上げは失敗しましたが、大きな収穫もありました。
「なぜこうなった?」
その場で立ったままのミーティングが始まり、メンバーからは人や設備が整っていないとの指摘が出る。
ホリエモンはメンバーの輪の外で見学していたボランティアの大学院生に声をかけます。
君、ロケットが好きなんでしょ。うちでやればいいじゃん
この突然の勧誘を受けたのが、インターステラテクノロジズの現社長・稲川貴大氏なのです。
実は、稲川氏は3日後の4月1日にニコンに入社することが決まっていましたが、ホリエモンより「俺は本気だから」とくどかれ内定を辞退、ホリエモンロケットの開発に加わることとなったのです。
稲川社長は、学生時代から「鳥人間コンテスト」、「学生ロケット」と経験していて打ち上げやエンジンの燃焼試験を見るために全国を飛び回っていました。
インターステラテクノロジズにも、ツイートに書き込んだことをきっかけに燃焼試験を見学しに来ていつのまにか学生ボランティアとして開発に参加するようになっていました。
ホリエモンの勧誘で就職の内定を蹴って、インターステラテクノロジズに入社すると古参メンバーが体調不良だったため、まだ入社2年目の稲川にインターステラの社長が託されました。
今は、ロケット関連のホリエモンの画像によく一緒に移っているので顔をご存じの方も多いのではないでしょうか。
ホリエモンとは飲むたびに宇宙探査の中継基地に使えそうな小惑星の話題になるそうです。
学生時代にテレビでライブドアの報道を見ていた頃は「良いイメージが全くなかった」そうですが、いざボランティアに参加して直接会うと、そのカリスマ性にひかれていったそうです。
「堀江さんがいるといないとではプロジェクトの推進力が全然違う」とインタビューで答えています。
トライアンドエラー
ひなまつりの失敗から立ち直り、試験を継続していきます。
ポッキーロケットは、初の商業打ち上げ 「みんなで飛ばそう!Pocky Rocketキャンペーン」による打ち上げです。
ロケット名 | 打ち上げ日時 | 結果 | 実験内容 |
すずかぜ | 2013年8月10日 | 成功 | 高度への飛翔と回収実験、改良型回収機構の実証等 |
ポッキーロケット | 2013年11月11日 | 成功 | 初の商業打ち上げ |
LEAP1号機 | 2015年7月3日 | 失敗 | 飛行中の姿勢制御のための実験機。 |
LEAP2号機 | 2015年9月9日 | 成功 | 飛行中の姿勢制御のための実験機 |
LEAP3号機 | 2016年5月18日 | 失敗 | 姿勢を途中で目標とする角度にしてから真っ直ぐに戻す制御 |
LEAP4号機 | 2016年7月1日 | 成功 | 姿勢を途中で目標とする角度にしてから真っ直ぐに戻す制御実験 |
観測ロケットMOMO1号機
いよいよ宇宙を目指します。観測ロケットMOMOの打ち上げです。
ちなみに、国際航空連盟 (FAI) では地上から100 kmをカーマン・ラインとして、宇宙空間と大気圏の境界線と定義しています。
MOMOの名称は目標の高度100kmを漢数字にした「百」の読み方に由来します。
- 観測ロケット
科学観測・実験のために弾道飛行(軌道に到達しないロケットの飛行経路)を行うロケット。人工衛星の最低軌道(120km)よりも低い圏内を調べる時に用いられる。 - 軌道投入ロケット
人工衛星を地球周回軌道に投入するロケット - 有人ロケット
宇宙船に人が乗り、宇宙を飛行するロケット
2016年夏に北海道大樹町からの打ち上げを目指し、クラウドファンディングで打ち上げ費用を募集。
目標金額2700万円に対して2271万円を集めました。
出資額1000万円のコースにはロケットの発射ボタンを押せる権利が盛り込まれ、購入されています。
MOMO1号機は、2016年7月30日午後4時半過ぎに打ち上げられ、高度約20Kmまで到達!
しかし、打ち上げから約66秒後に通信不能となっため、打ち上げから80秒後に緊急停止コマンドを送り飛行を中止。
打ち上げは部分的成功に留まりました。
MOMO2号機
2018年春の打ち上げを目指し、2号機もクラウドファンディングで打ち上げ費用を募集。
一度目の打ち上げ成功の効果もあり、目標金額2700万円に対して2842万円が集まりました。
打ち上げは機体の調整のため4月28日から4月29日に延期され、さらにバルブ駆動用のガス漏れが見付かり再延期。
そして、2018年6月30日午前5時30分についに打ち上げ。
結果は...
離床からわずか数秒わずか高度10メートルほどで大爆発を起こしてしまいます。
大失敗です。
1号機を超えるどころか、打ち上げられませんでした。こうなると外野は好き勝手言います。
- 品質が大事だからコストがかかるんだ、コストのかかる事前の検査・試験が十分でないから失敗するんだ。
- 炎上商法大成功じゃねえか
- 安くロケット開発なんて出来るわけない。
- 発射設備がフジテレビのセットくらいのショボさ
- 落ち方クソワロタw 芸人より面白いことしちゃダメ
- 小学生が作るペットボトルロケットのほうが宇宙に近いぞ
- これ米国の工作員に妨害されてるんじゃねえの?
- 子供の絵みたいな安そうなロケットだったし、実はこれ詐欺なんじゃね??
「出来るわけない」と挑戦する人を笑う、心ない声が上がります。
しかし、開発者達はそんな声には耳を傾けず、前だけを向きます。
稲川社長は「失敗ではなく部分的成功。得られるものは大きい」と言い、ホリエモンは失敗記者会見で次のように述べている。
ロケット開発には明確なデスバレー(死の谷)があり、これまで数多の企業がこの谷を越えられずに散っていった。
この谷を越えられた企業は世界でも片手くらいである。
この谷は本当に深い、、、でもなんとかこの谷を超えられるように頑張っていきたい
MOMO3号機
運用会社レオス・キャピタルワークスの)藤野英人社長は、逆風の中MOMO2号機に続き3号機の大口スポンサーになりました。
投資継続にあたり、取締役会の反対にあい、資金の3分の2を私個人で拠出し、残り3分の1を会社が提供することで承認を得たそうです。
藤野英人社長の男気も凄いですが、出資を得る事の難しさがうかがえます。
今回もクラウドファンディングで打ち上げ費用の募集を開始しますが、目標金額2700万円に対して約1980万円となり、これまでよりも集まりが悪い結果となりました。
やはり、2号機の炎上が響いているようです。
今回も失敗するとさらに苦しくなる。背水の陣で挑みます。
当初、2019年4月30日の打ち上げを予定していましたが、液体酸素バルブの交換の必要が生じ、延期。
その後も5月2日、5月3日も強風のため中止され、最終的に5月4日に打ち上げあられることになりました。
※4:23から打ち上げの様子
結果は大成功!完璧な内容で高度100Kmに到達しました。
2019年5月4日、バカにされながらも地道な努力を続けたホリエモンロケット開発チームは、日本の民間ロケットとしては初めて宇宙空間に到達するという偉業を達成しました。
夢をつなぐ成功
宇宙ビジネスでも衛星ベンチャーの人工衛星を使ったビジネスは、大型ロケットの人工衛星打ち上げサービスを使うので、博打の要素が低く、お金も集まりやすい。
一方、ロケットベンチャーは失敗したら数千万から億単位のお金がゼロになる。だから投資先探しは難航し、それが参入障壁にもなっていた。
ホリエモンはこのビジネスに60億円出しています。
レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長は、もし3号機が失敗したときにどう「言い訳」をするかと、その次の4号機のときにどう「言い訳」するか考えていたそうです。
今回の成功で、見事デスバレーを乗り越えた「ホリエモンロケット」
今後の資金集めはやりやすくなるのは確実です。
稲川社長は「皆が手のひらを返したように違う反応を示すので、世界がこれほど変わるものかと驚きました。」と語っています。
ホリエモンのロケット開発にかける夢
ホリエモンロケットの偉業「日本の民間ロケットとしては初めて宇宙空間に到達」の意義を一言でいうと
「国主導の宇宙開発からの脱却の道が見えた」ことです。
多くの人が、宇宙に関することは国がやるものだと思ってます。
しかし、国主導の開発には2つの問題があります。
- 開発コストが高くなる
- 特定の人しか宇宙に行けない
開発コストが高くなる
国の関与が続くと、決まった予算を消化する形になるから、コストを下げるというモチベーションが生まれない。
車でいうとずっとF1カーを目指して作り続けるみたいなことになる。
国主導だと1番の物にしか予算がつかない。
結果、宇宙に行く費用が高くなってしまいます。
有名な蓮舫さんのセリフがありますよね
国がお金を出すためには「世界一のものを作ります」といわないとダメなのです。
特定の人しか宇宙に行けない
ほとんどの人が「自分は宇宙になんて行けない」って思っています。
宇宙に行けるのは、桁外れの大金持ちか、「宇宙兄弟」に出てきたあの厳しい試験を大変な確率でパスした、体力や知力、人格に優れたエリートだけだと思ってる。
それは違う、宇宙飛行士が優秀じゃないとダメだってのは開発側が作った幻想との説があります。
厳しい選抜試験を行っている中、アメリカで最初に宇宙にいったのは誰か?
猿なのです。
ロシアで最初に宇宙に行ったのは誰か?
犬なのです。
あとはキジがいれば鬼が島にも行けてしまいます。
つまり、宇宙飛行士が人格的にも体力的にも最も優秀な人間じゃない駄目だというのは、国威の発揮と国家予算をとるために作り出した幻想なのです。
日本でもそうやって作り出した宇宙航空研究開発機構 (JAXA)のヒーロー毛利さんがいましたが、なんと先にTBSの秋山さんが宇宙に行ってしまいました。
秋山さんは一種のタブーとなっていて、あまりニュースなどで触れられないそうです。
ホリエモンの狙い
これら2つの問題を解決しようというのが、ホリエモンロケットです。
民間主導でNO1でなく、なるべく安く最低限の機能を保持した「輸送機器」としてのロケットを量産を目指しています。
参入障壁が高いビジネスというのは絶対に広がることはありません。
GPSも人工衛星を使ったサービスですが、今はだれもそんなこと意識してません。
GPSもここまで利用されるようになったのは、民間に開放されたからです。
GPSは開放された当初、あえてノイズを乗せて、精度を悪くしていましたが、民間はそれを工夫して誤差を補正する手段をいろいろと生みだしました。
結局、ノイズを乗せても意味がないとなって、精度劣化は解除されて、あらゆるものにGPSが利用されるようになったのです。
新しいアイデアは限られた人数からは出てきません。
有象無象の、さまざまな人がごっそり入ってきて、いろいろな知恵を絞るから、いろいろなビジネスが生まれます。
思えばインターネットも、パソコンが安くなり、スマホが普及し、IOTが広まり、ユーザーが広がる事により様々なサービスが生まれました。
宇宙がいまのインターネットみたいに、高尚なものから低俗なものまで、いろいろな使い方ができる環境にしたい。宇宙を身近に、日常に。
民間の力で安くロケットを飛ばし、ホリエモンロケットがその道を切り開こうとしているのです。
大型ロケットは打ち上げに100億くらいかかります、これをホリエモンは1回5~6億円でやろうとしています。
インターステラテクノロジズのロードマップ
社名のインターステラテクノロジズが会社の目標を示しています。
ステラは恒星で、インターステラは、恒星間。
恒星間飛行が最終目標です。
第一段階として観測ロケットの「MOMO」
第二段階として軌道投入ロケット「ZERO」
第三段階として有人ロケット「ZEROヘビー」
「ZEROヘビー」が実現すれば、有人飛行も可能になるし、月や小惑星の探査機を載せることもできます。
恒星間飛行も見えてきます。
ただ、恒星間飛行には燃料や時間、宇宙船など様々な課題がありますが、次のような夢のあるアイディアが出ています。
- 木星軌道と火星軌道の間に存在する小惑星には様々なタイプのものがあるので水を持つものやウランを持つものがあればそれを燃料に使える。
- 小惑星自体をくり抜いて宇宙船にして、移動したい軌道に投入する。
- コールドスリープの技術が進み、移動時間に冬眠できるようになる。
- 原子力以上に密度の高いエネルギー源である反物質を製造し宇宙船の燃料とする。
- 宇宙なら巨大な加速器を使った、反物質を製造する研究がすすむ。
宇宙が身近になり、これらの事が実現していく、そんな夢をみています。
日本の宇宙ビジネスの未来
インターステラテクノロジズは、北海道の大樹町を拠点として開発打ち上げをしていますが、この大樹町はロケット開発として抜群のロケーションです。
- 地理的な要因
ロケットというのは基本的に東か南に向けて打ち上げます。
⇒ 東:地球の自転と同じ方向に打ち上げれば加速を得られやすいから
⇒ 南:観測衛星に適した縦方向の極軌道に衛星を投入したいから
大樹町は、東にも南にも開けており、東と南、どちらの方向への打ち上げにも対応できます。 - 日本の産業
日本は、素材からエレクトロニクス、工作機械などロケットに必要な要素が国内にすべて揃っています。
ロケットの部品は軍事転用できるものばかりで、輸入輸出が難しい。
しかし日本なら国内ですべて調達できる。これは大きなメリットである。
大樹町はもともとJAXAなどの実験施設もあり、宇宙産業に対する理解が深い町であり、これからインターステラテクノロジズが発展しどんどんロケットを作って飛ばせば、機械や衛星を作るメーカーなどの関連企業がどんどん集まってきます。
町や北海道とも協力し、大樹町を世界的な“宇宙港”として発展させていける。
上記の理由から日本には、宇宙産業で世界一になれる。
インターネットの世界ではグーグル(Google)、アップル(Apple)、フェースブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)などに後れを取っている日本が、宇宙で逆転する。
実現したいですね。
世界のライバル
日本の話ばかりしてきましたが、世界の宇宙ビジネスはどうなっているのでしょうか。
日本と米国における宇宙機器産業の市場規模を比較すると、日本市場3,000億円に対して米国は約5兆円で日本は米国の約15分の1です。
また、米国市場がほぼ右肩上がりで成長してきたのとは対照的に、日本は90年代半ばにピーク後、低迷が続いています。
そして、民間による宇宙ビジネスが加速しており、その代表的な存在が2人います。
この大物2人の経歴と宇宙ビジネスについて別記事でご紹介していますので、よろしかったらどうぞ。
スケールが大きいですよ。
- 電気自動車のテスラで有名なイーロン・マスクの「スペースX」社
- アマゾンの創業者、ジェフ・ベゾスの「ブルーオリジン」社
続く挑戦
MOMO4号機
MOMO4号機は、ぬいぐるみやハンバーガー、眼鏡などを搭載して、紙飛行機を打ち上げて回収を試みる計画など、国主導のプロジェクトではありえない試みがなされ注目されました。
2019年7月27日の午後4時20分にMOMO4号機が打ち上げられました。
しかし、2分間の燃焼予定に対し88秒でコンピュータが異常を感知したためエンジンを停止、打ち上げは失敗に終わりました。
2019年9月25日にインターステラテクノロジズ(IST)から発表された報告によると原因は「気象由来の静電気や雷等による機体搭載VHF受信機の機能停止」か振動により、施工不良や試験不足部分の電源の切断」という結論でした。
なかなかすんなりとはいきません。
ただ、これまでも失敗から立ち直り成果を収めるホリエモンを見てきていますので今後に期待したいです。
MOMO5号機
MOMO5号機は、今後の量産を見越して初の冬期打ち上げを掲げました。
12月29日の打ち上げ予定でしたが、機体に不具合が発生したため延期、その後も天候や新たな機体以上が見つかり延期 結局予定期間内に打ち上げられなかったために冬季打上は中止となり、仕切しとなりました。
残念ですが、次こそ成功してもらいたいですね!
ホリエモンの挑戦の結末
ライブドアの時は、逮捕があり、その野望の行く末を最後まで見る事はできませんでした。
今回のロケット開発では、ホリエモンプロジェクトの結果が最後まで見れるはずです。
自分の人生とともに偉人ホリエモンの活動が見れるのは幸せですね、今後の活動が楽しみです。
世界のIT関連の技術や資金が宇宙にながれているのは、宇宙にネットワークを張り巡らせることで、「地球のビッグデータ」が手に入り、これがさまざまなビジネスを生み出すと期待されている側面もあります。
この分野にホリエモンが参入し、強大なライバルの間に割って入る事ができるのか注目です。
また、宇宙以外のホリエモンの活躍に興味がわいた方は次の記事をチェックしてみてください。きっと勇気がもらえますよ。
おまけ 宇宙の可能性
最後に、記事内で書けなかった宇宙の夢を書いて終わります。
- 衛星が増えることにより、地上データ増加による恩恵
①ショッピングモールの駐車場に停まっている車の数を、時系列で分析
②植えられた作物の生育状況を宇宙から把握する
③魚群探知機の精度を高めていくことができる。
④イベント場所など局所的な天気予報も可能
⑤交通情報の分析が進む、バスの運行状況が適切なのか、どの時間帯が混むのかがわかる
⑥地図情報と組み合わせることで、車の自動運転に結びつける - 人工の流れ星を作成
- 大気のビッグデータを集めて天気予報の精度を高める
- 小型通信衛星により安定したネットワークをつくることができれば、今はまだつながらないエリアもカバーできるようになる
- 無重力空間を使う
①地球では行えない創薬開発のための実験
②高品質材料の製造をする - アラブ首長国連邦では、100年後に現地にミニシティーを建設すると発表し、国をあげて火星への取り組みを推進
- 地球外の生命の発見
- 地球外の知的生命体の発見
ホリエモン記事一覧
参考
本記事作成にあたり次のサイト・本を参考にさせていただきました。
- 本カテゴリの記事は基本的に主人公寄りで書いています。
- 極力資料に基づき記載していますが、会話の内容など一部脚色しています。
(おしまい)