ライブドア事件とライブドアショックの真相 | 堀江貴文 VS 特捜検察

ライブドア事件失敗偉人伝

私はライブドアショックで全財産の8割以上を失いました。

株の初心者だった私はちょうどビギナーズラックで調子に乗り、大きく賭けたところに
事件が起きてしまったのです。

当時の様子は別記事【初心者必見】株式投資で1000万円失った管理人が綴る失敗談でまとめております。

当時は、ショックすぎてどんな事件で何が起こったのか調べられませんでした。

ライブドアショックとは、いったい何だったのでしょうか。

そんなの調べるまでもなく堀江が悪い事をして株価が暴落した事件に決まっているだろう

そんな事を思う方もいるかもしれません。

しかし、何故そんなに悪い事をしたホリエモンが早々に世間に出て活躍し続けているのでしょうか?

それはある意味、世間がホリエモンを許しているからではないでしょうか。

一緒に語られる事が多いですが、この事件は次の2つに分けられます。

  • ライブドア事件
    ライブドアが特捜検察に家宅捜索され、幹部が逮捕され起訴される一連の事件

  • ライブドアショック
    ライブドア事件がきっかけとなった株式市場の混乱

複数の書籍から調べていくうちに、それぞれの事件についてホリエモン以外の「真犯人」の姿が見えてきました。

  • 事件の背景

  • 誰が黒幕なのか?

  • 同じようなことが起こった時にどうすれば破産が防げるか?

20分ほどのボリュームです、ぜひ最後までおつきあいください。

ライブドア事件

ライブドア事件

はじめにライブドア事件とはどんな事件だったのか、事件の背景から振り返ってみます。

事件が起こるまでのライブドアの状況

ITバブル崩壊寸前の2000年4月、堀江貴文社長ひきいるオン・ザ・エッジは東証マザーズに上場します。

上場により潤沢な資金を得ますが、徐々に本業のインターネット関連ビジネスが行き詰まり始めてしまう事態に。

そこで活路をファイナンス(M&Aなど)に求めます、最初は苦戦しますが宮内CFOなどの活躍で、収益にしめるファイナンス部門の比率が上がり始めます。

M&A、宮内CFOなどの活躍

2001年は収益の1割ほどだったのが、2002年で4割、2004年ではなんと9割5分まで占めるようになっていました。

一方でその他の部門の営業利益はほとんど増えていませんでした。

そんな中、2004年6月に近鉄バッファローズ買収に名乗りをあげてからホリエモンが世間を騒がしだします。

ホリエモンフィーバー

2004年6月 近鉄バッファローズ買収宣言

2005年2月 ニッポン放送買収

2005年8月 衆議院選挙立候補

ホリエモンの知名度上昇とともにライブドアの知名度も上昇。

ポータルサイトの会員数も1000万人、Yahoo!との差はまだあったが、ようやく背中が見えてきました。

ポータルサイトの会員数も1000万人、Yahoo!との差はまだあったが、ようやく背中が見えてきた。

世間を騒がせたホリエモンも選挙で負けて社長業に復帰。

次は何をする気だ、世間はホリエモンの次の動向に注目していました。

順風満帆に見えたライブドアとホリエモンですが、この時すでに捜査の手はすぐそこまで迫っていたのです。

ライブドアへの強制捜査

2005年12月、元役員から電話がかかってきます。

元役員
元役員

検察庁に呼ばれて、赤字会社の買収について聞かれました

何の事だろうと、ファイナンス担当の役員(CFO)の宮内亮治氏に確認したが、やはり分からないと言う。

その元役員は精神的に疲れてしまって退社した人物だったので、なにか勘違いしているのかとそれ以上深追いしませんでした。

しかし、これが2011年の最高裁判所の判決まで続くライブドア事件の始まりだったのです。

2006年1月16日、ライブドアに激震が走ります。

東京地検特捜部による家宅捜査

容疑は、証券取引法違反。

堀江氏などの幹部は会議室の一室で待機、突然来た検察の捜査を黙って見守るしかありません。

先ほどまで普通に働いていたオフィスが検察たちに踏みつけらています。

突然業務がストップされたライブドア、夜のニュースにもなり世間はこの話題でもちきり。

翌日からの株式市場は大混乱、ライブドア関連は株はのきなみストップ安となります。

さらに、マネックス証券がライブドアの信用担保率を0%にする措置を取ると市場は大混乱。

東京証券取引所は前代未聞の全取引停止の措置

取引量が想定を超えてしまったため、東京証券取引所は前代未聞の全取引停止の措置をとります。


強制捜査時に中国に出張に行っていたCFOの宮内氏がようやく会社に到着すると、さらにとんでもないニュースが告げられます。

宮内氏
宮内氏

遅くなりました。社長、大丈夫ですか?

ホリエモン
ホリエモン

落ち着いて聞いてくださいよ。野口さんが亡くなりました。

1月18日、ライブドアのファイナンス部門と取引のあった野口HS証券副社長(元ライブドア社員)が沖縄のカプセルホテルで自殺してしまいます。

疑惑が疑惑を呼びワイドショーは連日この事件を報道。

  • なぜわざわざ沖縄にいったのか

  • 野口氏は通常カプセルホテルには泊まらない

  • サッカーファンでもないのにサッカーシャツを買って所持していたのはなぜだ

  • カプセルホテルは壁も薄くて人の出入りも多く、他殺と考えるには無理がある

  • ライブドアとは無関係の取引で問題を抱えていた

様々な憶測がされましたが、結局真相は闇の中となりました。

1月23日、ついに証券取引法違反容疑で堀江貴文社長が逮捕

1月23日、ついに証券取引法違反容疑で堀江貴文社長が逮捕されます。

その他、宮内・岡本・中村の取締役3人も逮捕。
加えて2月22日、熊谷が新たに逮捕されました。

主要幹部が逮捕され、ライブドアは機能しなくなります。押し出されるように社長に就任した平松庚三氏は、ITにもファイナンスにも詳しくない人物でした。

こうしてライブドアは骨抜きにされ、 ホリエモンは時代の寵児から一転、拘置所に勾留され、容疑者として取調べの日々が始まりました。

取り調べと独房の日々

勾留されると取り調べの日々が始まりました。

最初は取調べする検察官に怒鳴ってクレームをつけるなど勢いがありましたが、日がたつにつれて、さすがのホリエモンも消耗してきます。

弁護人との短時間の面会や取り調べはありますが、基本的には鏡も時計さえもない独房で話す相手もなく1人過ごす日々が続くのです。

特にドアノブがなく自分からは出る方法がない事が圧迫感がありキツイ。

ただ、取り調べでは一貫して無罪を主張し続けます。

そんなある日、取り調べをする検察官より信じられない事が伝えられます。

宮内氏の裏切り

宮内氏は全ての容疑を認め、主犯は堀江だったとの証言をしていると言うのです。

ホリエモン
ホリエモン

なぜだ?、何も悪い事はしていないはずだ、無罪で闘えるだろう

これまで苦楽を共にしてきた一番の部下の裏切りが信じられません。

ホリエモンは腸が煮えくりかえる思いで、何もない独房の壁をいつまでもにらんでいました。

独房で最もきつい事は取調べや面会以外誰とも話せないことで、辛いはずの取り調べが人と話せる機会として楽しみにすらなってきます。

休日は取調べがないため、憂鬱になり、ホリエモンもだんだん精神安定剤や睡眠薬の世話になるようになってきました。

ここで消耗し、検察に屈して罪をみとめ、調書の内容をろくに見ないでサインする人もいるとか。

ある時、弁護士からライブドア社員からの色紙が手渡されます。そこには応援メッセージがびっしり書き込まれていました。

ホリエモンは人目もはばからず号泣し、嗚咽します。
精神的に弱ってきているのです。

勾留も40日を超えてくると、さらに消耗し薬の量も増えくる。

そんなホリエモンの弱っている様子をみて、検察官が追い打ちをかけます。

このまま罪を認めなければ初公判まで勾留が続くな
検察官
検察官

ざっと見積もって、あと6ヵ月くらいかな。

こんな生活があと180日.....

限界がきていました、これ以上こんな生活をしていたらおかしくなってしまします。

「 よく頑張った、もういいだろう 」

憔悴していたホリエモンは、「事実はわからないが、保釈を勝ち取るため、経営トップとして罪を認めてもかまわない」と妥協できる範囲で調書をまとめてもらいます。

捜査に協力し罪を認めれば、実刑となっても執行猶予が付きやすくなる。

弁護士と表現の調整をして、サインをしようとします。

しかし.......

ホリエモン
ホリエモン

だめだ、こんなことしちゃだめだ

寸前で思いとどまります。

結局罪を認めず、裁判で争ういばらの道を歩むことを決心しました

偽メール問題

少し脇にそれますが、ライブドア事件の中で1人の議員が辞職し、民主党代表が辞任しています。それが「偽メール問題」です

逮捕から一月余りがたっていたが、まだまだワイドショーなどで連日報道されていた2006年2月16日。

衆議院予算委員会の一般質問で民主党の永田寿康議員が堀江氏が発進したというメールを提示し、選挙中の裏金の証拠だと言うのです。

その内容は、次のようなものでした。

subject:至急
シークレット・至急扱いで処理して欲しいんだけど、おそくても31日できれば、29日朝までに●さん宛てに3000万円振り込むように手配してください。(前回、振り込んだ口座と同じでOK)。

項目は選挙コンサルティング費で処理してね。

●●●●●●●●●●●●、宮内の指示を仰いで。●●には、こちらからも伝えておくので心配しないで。

●堀江

永田氏は●のところに武部幹事長の次男の名前が入っていると説明。
これが、堀江氏と自民党の黒い関係の動かぬ証拠だと、大見得を切りました。

世間はこのニュースで「やはり、堀江は悪い事をして選挙に出ていたのだな」と納得します。

連日悪事が報道されるヒール堀江と武部幹事長の癒着は世間の想像通りだったからです。

堀江と武部幹事長の癒着

しかしこのメールは全くの偽造、しかもめちゃくちゃレベルの低い代物だったのです。
このレベルの情報が国会で提出されたのが不思議です。

メールのおかしな点
  • 送受信が同一のメールアドレスだったと判明(つまり自作自演)。
  • 上記「武部」があったとされる塗りつぶし箇所が1字分の幅しかない。
  • 文中に「宮内の指示を仰いで」とあるが、堀江は宮内を「さん付け」で呼んでいた
  • ヘッダのアルファベットに全角と半角が混じってる。

メールの不審な点が次々に指摘され、自民党を追い詰めるはずが、逆に民主党がどんどん窮地に。

民主党はさらに情報提供者を明かすというあり得ない失態。

また、その情報提供者が業界では有名なホラ吹きでチェックメイト。

永田議員は辞職し、民主党の前原代表は辞任する事態となってしまいました。

当時、ライブドア事件、耐震強度偽装事件、米国産牛肉輸入問題、防衛施設庁の官製談合などで追い詰められかけてい自民党でしたが民主党が勝手に自滅。

自滅

小泉政権は自民党総裁任期による9月26日の内閣総辞職まで安定した政権運営を続けることができました。

ホリエモンの容疑

ホリエモンはそもそもどんな容疑で逮捕されたのでしょうか。

①偽計及び風説の流布容

  • 金融子会社ライブドアファイナンスを介し、ライブドアが実質的支配下している投資ファンドの名義で、すでに買収していた「マネーライフ社」の企業価値をライブドアファイナンス従業員が過大に評価。
    買収していた企業価値を過大評価することで、ライブドアマーケティングとの株式交換比率が決定した。


  • この一連のやりとりにおいて、事前に「マネーライフ社」を買収していたことは公表されていない。


  • ライブドアマーケティングの第3四半期決算発表時に、当期純損失であったにもかかわらず、架空売上を計上するなどして、前年同期比で増収増益を達成し前年中間期以来の完全黒字化を達成した旨の虚偽事実を公表していた。

②有価証券報告書虚偽記載容疑

  • ライブドアは、2004年9月期の連結決算において、実態3億1300万円の経常赤字であったにもかかわらず、業務の発注を装い架空の売上を計上。


  • さらに、ライブドアが出資する投資事業組合がライブドア株式を売却する事で得た利益を投資利益として売上に計上している。


  • 結果的に、53億4700万円の利益を計上することによって、50億3400万円の経常黒字であったとする「虚偽の有価証券報告書」を関東財務局長に提出した

①②いずれも証券取引法違反である。

簡単に言うと、「関連会社間で会計をごまかした」「有価証券報告書にウソを書いた」。

そして、すべて堀江貴文社長が主導して計画的に行ったというのが検察の主張です。

裁判

その後、ヤメ検弁護士の機転でようやく保釈を勝ち取ったホリエモンは裁判に挑みます。

ヤメ検(ヤメけん)は、検事の弁護士を指す俗称で、元検事だけあって検察のやり方に精通していて対策が的確です。

その弁護士が地道な調査でとんでもない事実を発見します。

宮内氏の横領
ホリエモン
ホリエモン

後ろめたい部分があったから、検察の言いなりになって私を主犯にしたのか。
検察と取引したな。

この事実の発覚を契機に堀江弁護団は攻勢にでます。

裁判では次の様な主張で検察の容疑を切り崩していきます。

  • 堀江に犯罪の意図はない(意図があることを証明する証拠がない)

  • そのそも明確に「違法」だと断言できるような事案ではない

  • 堀江と全く関係のないところで宮内氏らの横領が発覚、その事実から宮内氏らの証言を根拠としている堀江が主犯との検察の主張はおかしい

2007年3月16日判決の日、堀江氏の弁護士は余裕の表情、検察の言い分はだいぶ崩せた。

無罪の自信があったし、最悪でも執行猶予は付くはずだ。

しかし結果は懲役2年6ヶ月の実刑判決

大ショックである、即日控訴したが、これからの控訴審が厳しい戦いとなることを痛感させられました。

様々な方面から「控訴審では全面的に罪を認めて執行猶予を取りに行くべきだ」と言われます。

自宅に戻り、頭の中を様々な思いがよぎります。

罪を認めるのだとしたら何のために90日以上も拘留の独房の中での孤独に耐えたのか、不条理な逮捕に徹底抗戦するためではなかったのか。

ただ、事実と違うことも、ある程度丸めて飲み込むのも大人の対応なのかもしれない。

暗闇であの検察官の顔が浮かびます。

 検察官
検察官

今回の件は認めたら死刑になるというものでもない。
むしろ執行猶予がつき、刑務所に行かずにすむ可能性が大きいぞ。
罪を認めてしまえ。

そうすれば、夢にむけて早期の再出発が可能です。
やりたい事はたくさんあります。

一連の件で世間に顔が知れており、自由になればやり直せる自信とアイディアがあります。
ここは大人の対応をした方がいいだろう。

ホリエモン
ホリエモン

本当に執行猶予がつくのか?

 検察官
検察官

ああ、約束するよ。ギブアンドテイクだ。

たが断る

事実でないことを事実だと言ったのでは株主に対して本当に申し訳が立たなくなってしまう。

そんな生き方は嫌だ、自分が自分でなくなってしまう。
貧乏くじと言われるかもしれないが、こんなやり方が自分にあっているのだ。

ホリエモンは徹底的に闘う事を決意します。

結局、このあと最高裁まで争うが、2011年4月26日懲役2年6ヶ月の実刑判決がくだされる。

初公判から4年半以上に及ぶ、長い長い裁判。

執行猶予はつきませんでした。

ホリエモンの意地

堀江氏以外のライブドア経営陣が取り調べに対して完落ちしたと言われる一方、特捜部が最大のターゲットとしていた堀江氏が、逮捕後も一貫して容疑を否認し続けていました。

検察では経営陣のなかでもは東京大学中退という高学歴の堀江氏はしょせんインテリだから特捜検察が厳しく取り締まればすぐに落ちるのではないかという下馬評があった。

ところが、起訴にいたっても否認を貫く、「想定外」だった。

一方、同時期にインサイダー取引の疑いで逮捕された村上氏は、検察側の言い分をあっさり認め、最短コースで復帰する体制をとっており、堀江氏とは対照的である。

関連記事 村上世彰の光と影 | インサイダー取引事件の真相

村上世彰、たぶん無茶苦茶もうけました

ホリエモンがうまく立ち回れば、もっと早くリスタートする事は可能であっただろう。

  • 捜査に協力し、罪を認めていれば執行猶予がついて、刑務所に行く必要はなかった。

  • 最初に判決がでたのが2007年3月でその時に服役していればとっくに刑期は終わっている

ただ、損得を考えずに自分の考えを貫き通す姿勢は、復帰後の彼の言動や書籍に説得力を与えています。

自分の意思を貫き通したことで、2年ほどの刑務所暮らしとなりましたが、かわりに得たものものも大きかった。

世間から「あいつはただの口だけの奴じゃない、信念がある」と認知されました。

 関係者の刑期

名前判決執行猶予
堀江貴文 懲役2年6ヶ月(なし)
宮内亮治 懲役1年2ヶ月(なし)
熊谷史人 懲役1年(執行猶予3年)
中村長也 懲役1年6ヶ月(執行猶予3年)
岡本文人 懲役1年6ヶ月(執行猶予3年)
公認会計士2人 懲役1年(執行猶予4年)
村上世彰 懲役2年(執行猶予3年)

ライブドア事件とライブドアショックの真相

ダイイングメッセージ

ライブドア事件の真犯人

裁判では実刑判決がでましたが、刑期が終わった現在までホリエモンは一貫して無罪を主張しています。

それが本当だとしたら、誰が犯人だというのでしょうか。No2の宮内かはたまた熊谷でしょうか?

真犯人は......

特捜検察

真犯人は「特捜部」、ホリエモンを捕まえた検察が実は犯人だったのです。

逮捕される前、世間を騒がしてきたホリエモンとライブドアに対して、世間では次のような感情が渦巻いていました。

  • 金の力でプロ野球の伝統をぶちこわそうとした危険分子を排除せよ

  • 最強の報道機関であるテレビ局を買収しようとした不届き者に制裁を

  • 自民党の言う事を聞かず、落選までしたお調子者に二度とバカな考えを起こさせるな。

そんな声が後押しし、特捜部の立件スト―リーができてしまったのです。

経済犯罪に関する裁判、特に特捜部案件は、予め決められたストーリーに沿って進められてしまう傾向があります。

見きりで捜査に踏み切り、証拠や事実の如何に関らず、容疑者を長期間勾留することにより追い詰め強引に自白させる。

こう云った事実があることは、幾つかの冤罪事件から明らかになっています。

「世論」に沿って動いた「検察」が真犯人。
「世論」を「マスコミ」と言い換えてもいいかもしれません。

そして、世論を作る手助けをして、検察に積極的に情報を流した共犯者がいます。

それは、、、、

フジサンケイグループ

共犯者はフジサンケイグループです。
もちろん、ライブドアから受けたあの買収事件の恨みは忘れていません。

元検事の郷原信郎は著書の中で当時、産経新聞の記者(フジテレビ系列)が「堀江は許せない、ライブドアは徹底的にやる」と話していたと語っています。

積極的にライブドアの社内メールなどの情報を入手し、検察に流した事実もあるようです。

イヤイヤ、バカ言うなよ、実際ライブドアは疑われてもしょうがないような事してるんじゃないの。
全部白です、はさすがに無理じゃないの?

という声が聞こえてきます。

確かに真っ白とは言えないと思います。
ただ、次の2つの理由からやはり本件は「特捜部が作った犯罪」との結論になりました。

① 強制捜査したが証券取引法違反以外の罪はでてこなかった

ライブドアが家宅捜索された当時、検察からのリークも含めた様々な情報により、極悪人ホリエモンの悪事が次々に暴かれると報道されていました。

当時のデマ
  • 野口さんの死にホリエモンが関わっている
  • スイスに300億円の隠し財産がある
  • 武部幹事長の次男に裏金(民主党偽メール問題)
  • 脱税している
  • 暴力団との黒い交際
  • ホリエモンに関係する700人の女性リストがある(一部事実?)

検察も捜査してしまえばホコリが出てくると踏んでいたハズです。

しかし、その後いつまでたっても新しいホリエモンの悪事は出てきません、元々の粉飾さえホリエモンは認めない。

脱税の調査に関しては、むしろライブドアの過払い申告が見つかり、返金されたくらいである。

大山鳴動して鼠一匹

まさに、「大山鳴動して鼠一匹」です。

② 他の経済事件と比較してきわめて厳しい判決

この事件よりも金額面、内容面において遥かに悪質な「日興コーディアルグループの粉飾決算」や、「ビックカメラの粉飾決済」「東芝の粉飾決算」では、経営者は誰一人逮捕されておらず、課徴金のみで済まされています。

それらの過去の粉飾決算と比べると金額はかなり低いのに、ライブドア事件の場合は50億で実刑判決が出ています。

特に日興コーディアル証券の手口は、ライブドアよりも巧妙でした。

また、粉飾決算もライブドア事件とは比べ物にならないくらい巨額だったのです。

しかし、幹部らの逮捕は一切ありませんでした。

本記事の結論、ライブドア事件の真犯人

これら①と②の事実から何か大きな意志が働いて有罪が確定したと考えざるをえません。

本記事の結論は、次のようになります。

  • 自身の描いたストーリー通りに事件を作った「 特捜検察 」が主犯
  • ストーリー 作りに積極的に加担した「フジサンケイグループ」が従犯

ライブドアショックとは

ライブドアショックの真犯人

ライブドア事件は、その副産物として「ライブドアショック」という市場の大混乱を引き起こしています。

その真犯人に迫ります。

まずは当時市場で起こった事をまとめます。

2006年1月16日

午後6時半ごろ、ライブドアに家宅捜査が入る。

2006年1月17日

市場は朝から大幅下落、ライブドアが上場している東証マザーズは-11.7%となった。

ただ、東証一部銘柄で構成する日経平均やTOPIXは午前の終りにかけて値を戻してきていた、所詮1銘柄の事件である。

ところが、午後に入ってマネックス証券がライブドア株およびその関連会社の担保能力を予告なく「掛け目ゼロ」に変更することを利用者に通告!

市場は一気にくずれる。(マネックスショック)

結局、日経平均やTOPIXもマイナスで取引を終える。
ライブドア関連7銘柄(※1)はストップ安。

(※1)ライブドア、ライブドアマーケティング、セシール、ターボリナックス、ダイナシティ、メディアエクスチェンジ、ライブドアオート

2006年1月18日

株式市場全体に個人投資家などからの大量の注文が殺到、午後から異例の「全銘柄取引停止」措置

2006年1月19日

この日から4月24日に解除されるまで後場の立会開始時刻が1時からと30分短縮する措置が取られることとなった。

日経平均やTOPIX、マザーズ指数もようやく上昇。
ライブドアとライブドアマーケティングは、3連日のストップ安

結局、ライブドア株は1/17から6連続ストップ安!
696円から137円まで80%下落した。

2006年1月20日

この日も平穏で市場はようやく落ち着きを取り戻すが、新興市場はこの後リーマンショックまで一度も高値を更新することなく下落の道を歩むことになる。

その後、2006年3月13日、ライブドア株の上場廃止決定。4月14日、上場廃止。

 ライブドアショック前後の株価指数推移

ライブドアショック前後の株価指数推移

 赤:JASCAC平均(新興市場)
 緑:日経平均
 青:TOPIX

 主要指数

日付日経平均TOPIX東証マザーズ
1月17日 -2.84% -2.31% -11.7%
1月18日 -2.94% -3.49% -12.08%
1月19日 +2.31% +2.90% +5.50%

ライブドアショックの真犯人

さて、これだけの大打撃を市場にあたえたライブドアショックですが、果たしてすべてホリエモンが悪いのでしょうか。

この件にはホリエモンの他に2人の容疑者がいます。

① 検察犯人説(国策逮捕)

これまで経済犯罪で捜査のメスが入った企業というのは次のようなケースでした。

  • 大量の負債を抱えているのを隠蔽していたことが露見した企業
  • 破綻した企業

つまり、株主が損害を受けたり、社会に悪影響を与えた会社に対して、事後に制裁のために捜査が行われるという順番です。

ライブドアのように生きている企業に強制捜査が入るのは初めてです。

むしろ検察は経済活動に影響を与えることを嫌うため、本件以外では現在に至るまで類似のケースはありません。

また、市場に冷却期間与えるために金曜日に捜査が行われるのが通例でした(土日に冷静になれる)

それが、月曜日に行われた結果、市場はパニックになり東証の機能がストップするような事態を引き起こしてしまいました。

検察がライブドアにダメージを与えるために市場を利用したとしか思えません。

② 意外な黒幕

もう一つは、アメリカの投資ファンドとヘッジファンドが仕掛けたとの説です。

実際、1/17の午前の終りにかけて市場は落ち着きを取り戻しかけていました。
そこにマネックス証券の担保能力0で市場は大混乱となります。

その動きに黒幕の影が。。

この説については、別記事「 ジョン・メリウェザー | 失敗を失敗と思わず失敗 |ライブドアショックの黒幕 」でまとめております。

本記事の結論、ライブドアショックの真犯人

①と②から本記事の結論は、次のようになります。

  • 自身の思惑以上に市場の混乱を引き起こした「特捜検察」が主犯
  • 意図的に市場の混乱を広げて利益を得た「外資ファンド」が従犯

後にホリエモンは語っています。

罪に問われている事象も含めて、ライブドアが行ったことで、困っている人はいなかった。

むしろ、検察の仕打ちより「困る人」が生まれた。

「生きた企業に対して、月曜日に強制捜査して、市場の大暴落を引き起こす。」

一体何の権限があって、そんな事ができるんだ?

ライブドアの株主たち

ライブドアショックで被害を受けた多くの株主達は激しく怒りました。
ホリエモンへのバッシングや恨みつらみが止みません。

大抵の株主は泣き寝入りするしかありませんでしたが、一部の株主は違いました。

ライブドアを提訴

ライブドアを提訴したのです。

総勢3340名が、粉飾発覚による株価下落分の損害賠償として、193億円の支払いを求めました。

東京地裁で1審判決が出たのは2009年5月、請求金額は経過利息で230億円に膨れ上がっていた。

この判決では、下落幅 (※)の585円のうち200円しか認められませんでした。

(※)下落幅の根拠、以下の二つの差額
 ・679円 :強制捜査前1カ月平均株価
 ・94円 :上場廃止時点の終値

この判決でも実損額を回収できる投資家も結構いたため、高裁への控訴に臨んだのは全体の約半数。

2年後の2011年11月に出た高裁判決では、大幅に引き上げられ550円という判断が出ます。

この時点で和解をせず居残っていた投資家は228名に減っていたのだが、49名まだ納得がいきませんでした。

さらに最高裁への上告で満額獲得を狙い、めでたく満額の獲得に至るのです。

ライブドアから株主に総額2億7000万円の賠償金が支払われています。

しかし、実はもっと効率的に甘い汁だけ吸った人たちがいました。

モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックス、ドイツ銀行など外資系投資銀行とヘッジファンド

モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックス、ドイツ銀行などの外資系投資銀行と一部のヘッジファンドです。

当時、ライブドアは現金など含め換金可能な流動資産だけで1500億円前後も保有し、資産だけで1株当たり約250円の解散価値はありました。

これに目を付けた外資系のハゲタカ・ファンドは、1株70円前後、つまり実際に持っている資産の3分の1以下でライブドア株を買って大儲けしたのです。

上場廃止でパニックになった個人投資家が投げ売りして、暴落したライブドア株を底値で買って大儲けしたわけです。

ハゲタカという動物はいません。ハゲワシ類やコンドル類の俗称

結局、堀江社長率いるライブドアがフジテレビとのニッポン放送株の戦いで戦利品として手に入れた巨額の現金は、こうやって最後はハゲタカの手に渡ってしまったのでした。

(注)ハゲタカという動物はいません。ハゲワシ類やコンドル類の俗称です。

ライブドアショックでショックを受けないですむ方法

「額に汗して働く人、リストラされ働けない人、違反すればもうかると分かっていても法律を遵守している企業の人たちが、憤慨するような事案を万難を排しても摘発したい」

事件の約1年前、2005年4月の東京地検特捜部長の就任記者会見での発言です。

この言葉は、ライブドア事件の予告だと噂されています。

この時、すでにライブドアへの捜査は行われていましたから、あながち嘘ではないでしょう。

ただ、本当にこのような信念で「摘発」を行ったのであれば、その結果、汗水たらして働くたくさんの個人投資家の財産が失われたのはとんでもない皮肉ですね。

しかも影響の大きい月曜日に捜査したし、個人投資家に人気銘柄だったのでどうなるかくらい予想ついただろうに。。。。。
関連記事 【初心者必見】株式投資で1000万円失った管理人が綴る失敗談

愚痴はつきませんが、前を向きましょう。

さて、どうすれば、このような事態に対応できたのでしょうか。

答えはシンプルです。

  • 一つの銘柄でなく、なるべくたくさんの銘柄に分散投資する(マザーズはダメだったが、日経平均はその後持ち直した)

  • さらに株だけでなく不動産・外貨貯金・外国株など投資対象も分散する。

  • 投資は、余裕資金でやる

いくら業績がよく、資産も豊富で、将来性抜群の銘柄に投資していてもライブドアショックのような市場全体を揺るがすような事件が起こった時には無傷でいられません。

それ以外でも天災や突然の経済政策の変更、事件など予測不能の事態により資産が影響を受ける事はありえます。

この事件が教えてくれるのは「株は元本保証ではなく、突然損する事もある」と言う当たり前の事です。

それを覚悟し、上記のような対策をすれば、私のように資産の8割を失うような失態を犯すことはありません。

投資はしょせんギャンブル

このように考え、不測の事態が起きてもいいようにかまえておく事が重要ですね。
関連記事 失敗しない株式投資の始め方【知識ゼロから安全に投資を始める6つのステップ】

最後に、ホリエモンの失敗

ホリエモン-堀江貴文さんは、2013年3月27日朝、長野刑務所から仮釈放となりました。

判決は2年6ヵ月ですから、9ヵ月早く出られた事になりますが、1年9ヶ月の刑務所生活は辛く長かったことでしょう。

では、どうすれば刑務所に入らずに済んだのか、堀江さんの失敗とはなんだったのか。

それは、世の中を舐めすぎて、礼儀や常識を無視した事です。

つまり相手の気持ちを考えなかった。

ホリエモンは近鉄買収宣言から始まり、衆議院委員選挙で終わる一連の騒動で、IT企業とは関係ない業界に殴りこんでいきました。

何十年もその業界で働いてきた人はその業界・会社に愛着があります。

その枠組みに入っていくのに、相手をリスペクトする気持ちがなければ当然受け入られません。

いくらお金があっても「人の心」を大事にしないと上手くいかない。その点を疎かにした結果、虎の尾を踏み、逮捕される事態になってしまったのです。

ホリエモンさんは著書「我が闘争」で語っています。

昔は、「人の気持ちが分かるわけない」だった。

でも今は、「人の気持ちは分からない、でもできる限り分かろうとする」に変わった。

ライブドア事件を通して、心境にそんな変化があったそうです。

ライブドア事件に関するお話は以上となりますが、ホリエモンの他の活躍に興味がわいた方は次の記事もチェックしてみてください。

おまけ:事件関係者それぞれの主張

ライブドア事件は関係者がそれぞれ本などで主張していて面白いです。
それぞれの意見をまとめてみました。

堀江貴文:徹底抗戦

粉飾が疑われている取引の主導は宮内氏で自分は知らなかった。
有価証券報告書にしても監査人が問題ないと言えば信じるしかなかった。

そもそも国策捜査であり、無罪だ。

宮内亮治:虚構

2005年から私がファイナンスを主導していたのは事実だが、容疑となっている2004年9月決算の時期は、堀江氏がすべての中心となっており、指示はすべて堀江氏の承認を得ていた。堀江氏が主犯である。

田中 慎一:ライブドア監査人の告白

事件は私が監査人になる前の時期の粉飾について起訴されており、私は悪くない
当時は、宮内が脅して無理やり監査人の承認を得ていた。

熊谷史人氏:本は出しておらず2015年Twitterにて

私も若く会計に詳しくなかった、監査法人がOKと言ったから100%粉飾でないと思ってた。
さらに会計に詳しくない堀江さんならなおさらそうだったろう。

また、2012年のDIAMOND onlineで担当の会計士は未だにあの会計処理は合法だと主張していると語っています。

平松庚三:経済新聞記事より

平松氏は当時ライブドアの上級副社長、主要幹部が全員逮捕された後に、押し出されるように社長に就任して辛い残務作業に追われます。

この人はジャーナリスト出身でなんとワシントン支局時代のナベツネの弟子だったそうです。妙な因果に驚くとともにもしや刺客?などと、うがった考えも浮かんできてしまいます。

2007年末にライブドアを辞めます。

ホリエモン記事一覧

ホリエモンの経歴 | 幼少期、両親、裏切り、結婚からライブドア誕生まで
ホリエモンを有名にした球団買収失敗 | 始まりの記者会見から楽天に敗れるまで
ホリエモン VS フジテレビ | ニッポン放送買収!村上世彰の罠
ホリエモンの選挙戦 | 運命を決めた、たった一つの失敗とは?
ライブドア事件とライブドアショックの真相 | 堀江貴文 VS 特捜検察
【No1決定】ホリエモンの457個の名言と伝説のスピーチ | 近畿大学発の名言達
ホリエモン本のジャンル別おすすめ【内容の重複を避けて楽しめる8冊】
ホリエモンのロケット開発【MOMO打上げ成功までの軌跡と宇宙ビジネスへの夢】
ホリエモンの8つの闘いと失敗の記録【幼少期からロケット開発まで】
ホリエモンの伝説のスピーチ書き起こし
自分の人生を生きることについて【ホリエモンのすべての教育は「洗脳」であるを読んで】

参考資料

本記事作成にあたり次のサイト・本を参考にさせていただきました。

徹底抗戦

虚構 堀江と私とライブドア

マネーゲーム崩壊 ライブドア・村上ファンド事件の真相

検証「国策逮捕」 経済検察はなぜ、いかに堀江・村上を葬ったのか

特捜神話の終焉

我が闘争

ライブドア事件 – Wikipedia

ライブドア・ショック – Wikipedia

ニコニコ動画:水道橋博士 堀江貴文ホリエモンが語るライブドア事件徹底抗戦

免責事項
  • 本カテゴリの記事は基本的に主人公寄りで書いています。
  • 極力資料に基づき記載していますが、会話の内容など一部脚色しています。

(おしまい)

コメント

タイトルとURLをコピーしました