患者や家族にとって、考えることが多すぎて何から手をつけていいのか分からなくなったり、病気や将来への不安から調査や準備が手につかないこともあるかと思います。
そんな時は以下に記載した人や機関に相談するというタスクだけでも実行してみてはいかがでしょうか。
きっとあなたの力になってくれますよ。
1.ALS未確定の時期
医者
ネットには様々な情報が溢れておりますが、やはりお医者様に相談するのが一番です。
日本ALS協会
各県の支部ごとに活動していて、先輩のALS患者や有識者なども紹介してくれます。 私は紹介してもらって県の支部長(ALS患者)の家にお邪魔させていただきました。
別に入会しなくても様々な相談に乗ってくれますよ。(注:私は会員になりました)
難病相談支援センター
事前に予約して訪問するシステムで、さまざまな相談に乗ってくれます。 地域の病院(どこが力を入れているか)などについても相談できます。
2.ALSの疑いが濃厚・ALS確定
地域の市役所(市の福祉事務所・町村の障害福祉担当窓口)
障害者手帳の発行 、介護保険の申請などの他にケアマネージャーの所属している機関などの情報も提供してくれます。その他に必要な手続きなども教えてくれますので、何をすればいいか分からなくなってしまったら、まずは相談に訪れてしまうのがいいと思います。
地域の保健所
ALSが確定したら、まず最初に手続きする「指定難病に係る医療受給者証」 の交付が受けられます。 手続きから交付まで時間がかかるものでなので、準備など早めに対応するのがおすすめです。
希望すれば先輩の患者を紹介してくれるケースもあるようです。
ケアマネージャー(介護支援専門員)
介護が必要な人には、ひとり担当のケアマネージャーがついて、介護のプランや手続きを進める仕組みとなっています。
介護保険の制度に対する説明、 補助器具の紹介や手配、 リハビリの先生やヘルパーさんの訪問の手配など介護生活に必要な様々なことを相談できます。
「指定難病に係る医療受給者証」がなくても、介護保険の申請中でも、その手続きの相談からできますので、証明書や資格の有無に関わらず介護が必要な状態になってきたのであれば、すぐに相談することをお勧めします。 ケアマネージャーの情報は市役所や保健所で聞けます。
年金事務所
障害者の生活に欠かせない障害年金についての相談や手続きができます。 障害年金の手続きは複雑ですので、手続きが分からなかったらまずは一度相談に行くのがいいと思います。
福祉器具の代理店
- 意思伝達装置(視線入力装置、伝の心、miyasukuなど)
- 意思伝達装置、環境制御装置、呼び鈴等で利用できる各種スイッチ
- 食事の補助で使うスプリングバランサー
上記のような特殊な福祉器具を導入したい場合、まずは代理店に問い合わせしましょう。お願いすれば商品の説明やデモするために自宅に来てくれたりもします。介護保険とは別の補助が受けられるものも多く、その申請についての相談もできます。
私はケアマネージャーの人に紹介してもらい、次の会社にお世話になりました。全国に同じような会社があるはずです。
この会社にお世話になり食事の時などに使える手の補助具「アームサポートMOMO」を補助を受け、1割負担で購入することができました。
最後に
お役所仕事などと揶揄されますが、 ALSの件で相談させてもらった担当の方々は皆親切でそんなことは全く感じませんでした。ケアマネージャーさんも親身になって対応してくれて、感謝しています。
ただ、世の中には、不親切な対応をする人や決まりきったことしか教えてくれない人もいるようです。そのような対応のせいで間違った方向に進むことを避けるためにも、今回ご紹介した複数の機関や先輩の患者さんに相談を行い、情報収集することをお勧めいたします。
進行性の病であるALSの準備は早め早めの対応が吉です。体が動くうちにやりたいことをやりつつ、効率的に準備するために今回挙げたような機関にまずは相談してみてください。
私のALS 症状の経過
私の発症年数ごとの症状をまとめていますので参考にしてください
ALS 症状進行による困りごと
次の記事では、私のALSの進行による様々な「困りごと」に対する「対策」をまとめています。症状が進行し不便が出てきた方は参考にしてみてください。
現場からは以上です